ウサギ・モルモットについて

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病院に行く前に
ウサギがかかりやすい病気
1.避妊・去勢
2.不正咬合
3.毛球症
4.尿結石
5.ノミ・マダニの予防・駆除
6.腸性中毒
7.老齢疾病:腫瘍
ウサギの生理
尿検査のススメ


病院に行く前に


猫用のキャリーバッグでOKです。
ただ、扉式のキャリーは出るのを嫌がる子の場合、足を痛める心配があるので、上開きの物の方がいいかもしれません。
可能であれば、日常を過ごしているケージを見せてもらえると、診療の助けとなることがあります。
来院の際は、いつもあげているおやつや、その日した便・尿をビニールに入れて持ってきてもらうと参考になります。
病歴がわかる資料や、投与している薬があれば持参されてください。

ウサギがかかりやすい病気


ウサギを飼うにあたって知っておいてほしいことがあります。
健康に長生きしてもらう為に大切なことをいくつか紹介します。

1.避妊・去勢
ウサギは特に、避妊手術や去勢手術をした方が良い動物です。
避妊手術をしていないと、乳ガンや子宮ガンなど命に関わる病気になりやすい動物なのです。
ウサギは交尾排卵動物(交尾刺激によってのみ排卵がおこる)なので、妊娠する機会がないペットのウサギは、 発情サイクルが自然界の状況ではなく、不自然なホルモンバランスが長期間持続してしまいます。
その結果、子宮や乳腺に様々な病気が起こりやすいのです。その影響もあり、癌は3歳くらいの若さでも発生しやすく、 最近、生殖器疾患で来院するウサギが増えてきています。
また、毛をむしる、精神的に不安定になり、攻撃性の増加など、問題行動が発生しやすくなり、 ウサギにとってもストレスとなります。
オスの場合、精巣癌の予防になり、また問題行動がある場合や、複数飼育する場合は、去勢手術をした方が良いでしょう。

ウサギは末期になるまで体調や食欲に変化をみせない為、気づいた時には手遅れになっていることが多いです。


2.不正咬合
ウサギの歯は生涯伸び続けます。食物をかむ時に、歯は少しずつ丁度良く削れていくのが通常ですが、 元々噛み合わせが悪かったり、不適切なフードを与えることで、 異常に鋭く歯が伸びて、さらにかみ合わせが悪くなっていきます。
痛くて柔らかい食べ物しか食べられなくなると、さらに歯が削れなくなってどんどん悪化していきます。
もし歯ぎしりなど口を気にしていそうな場合や、食べる量が少なくなってきた、食べるのに時間がかかるようになってきた等があれば、動物病院で診察を受けましょう。
予防や進行を遅くする為に、高繊維質のフードと牧草を与えましょう。
当院には、ウサギが病気になりにくいよう配慮されたペレットフードと良質の牧草を販売しております。
スタッフにお気軽にお尋ね下さい。


3.毛球症
毛が抜け替わる時期に多い病気です。
ウサギがグルーミングをする際に毛を飲み込んでしまいます。
その毛が消化管の中で固まって毛球が作られ、胃に詰まりやすくなります。
胃の出口が閉塞すると、対処が遅ければ命に関わります。
長毛種やよくグルーミングする子によくみられます。便に毛が混ざって連なって出てくるなどあれば、 すぐに動物病院で診てもらいましょう。初期であれば、手術にならずに、お薬で改善できるかもしれません。

毛球症は予防方法は・・・
1.ブラッシングを毎日行う。
2.高繊維成分のフードや、牧草を多く与えましょう。
3.毛球を溶かしたり、出やすくお薬を動物病院から出せますので、常備薬としてもご利用下さい。


4.尿結石
ウサギは体質的に尿結石が出来やすい動物です。バランスの悪いフードやおやつをあげていると 結石ができやすくなります。結石が尿道に詰まると、緊急手術になることもあります。
血尿や頻尿がみられたら、すぐに診察を受けられて下さい。
当院では、結石ができにくいフードを販売しておりますので、お尋ね下さい。


5.ノミ・マダニの予防・駆除
ウサギも外に出すとノミやマダニが付きます。
ただし、犬や猫と同じ薬を使ったり、市販のものを使ったりすることで、
中毒をおこして亡くなっているウサギがいます。
ウサギのノミ・マダニの薬は必ず動物病院で処方されたものを購入して下さい。


6.腸性中毒
腸内細菌叢に悪影響を与え、最近が毒素を出して、下痢などの悪影響を及ぼします。
4〜8週齢の離乳したばかりの幼体やストレスや抗生物質の投与を受けたウサギ、パン、お菓子、果物などを大量に食べているウサギによく見られます。
休止することもある恐ろしい病気です。
日常の食事の管理が大切です。


7.老齢疾病:腫瘍
ウサギでは特に子宮腺癌や乳腺癌が多く発生します。
なかでも子宮腺癌はウサギに最も好発する腫瘍です。
特に3歳以上のウサギに多く、遺伝も関与しています。
症状は主に陰部からの出血性の分泌物によって発見されます。
末期では消化管への癒着、肺や肝臓などへの転移も見られます。

乳腺癌は急速に乳腺が大きくなり、乳腺の皮膚に自壊がみられるのが特徴です。
他の乳腺、肺やリンパ節へも転移しやすく、多くが末期になるまで、体調や食欲などに影響が現れません。



ウサギの生理

1.食糞
ウサギの糞は、通常の硬便と食糞される軟便(盲腸便)の2種類が見られます。
一度で消化されなかった栄養成分は、盲腸で軟便として作られて排泄されます。
食糞は直接肛門に口をつけて摂取し、小腸で消化九州されます。
軟便には、たん白質とビタミンが豊富に含まれています。

2.カルシウム摂取
ウサギのカルシウム代謝は特徴的です。
体内の余分なカルシウムは犬や猫とは異なり「糞」ではなく、大部分は「尿」から排泄されます。
そのために、尿中にカルシウムの結晶がみられ、濁った尿をします。
このような体質に加えて、カルシウムの多い食事を与えると、用意に尿結石になります。

尿検査のススメ


●尿結石   ●腎臓・泌尿器疾患  ●癌  ●糖尿病 等

これらの病気は初め、症状がなく気が付けません。
血液検査では見つけられなくても、尿検査では発見できます。
検査は簡単!尿を動物病院に持ってくるだけ!
重症になれば血尿がでたり、尿が出なくなったり、命に関わる事も・・・
検尿によって、発症前に治療できたり、進行を遅らせる事もできます。

尿検査について

1つでも当てはまったら要注意!!
◆おやつ
◆市販のドライフードを与えている
◆人の食べ物を与えている
◆肥満 等

他にも、結石の元になる結晶ができやすい体質の子もいます。
まだ、症状が出る前にみつければ、
手術や通院をせずに治すこともできるかもしれません。


尿の取り方について
@尿をしている時に、綺麗な紙皿をかざして取る。
Aトイレがペットシーツの場合、シーツを裏返してそこにした尿を取る。
Bトイレが砂の場合、砂を全てはずすか、ラップやビニールなど水分を取られない物を砂の上に敷いて、尿をしたらすぐ取る。
※尿を持ってくる際は、清潔なビニール袋など、水分が吸収されず別の物質が混入しない容器に入れて、1日以内に。無理な場合は冷蔵庫で保管して3日以内にお持ち下さい。